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そして愛するお母さん。あなたはこの十六年、僕と言う存在がいながら、押し寄せる寂しさに潰されていたのですか?愛する人の居なくなった世界に残されてしまった悲しみに、耐え切れなかったのですか?だから僕を閉じ込めて、僕に近付く全ての存在を、殺してしまったのですか?
ですがそれも、今となってはどうでも良いです。あなたのいないこの世には、僕はもう必要ありません。たった一人生きて行く術も何もかも、僕は知りません。ですのでどうか、先立つ不幸をお許し下さい。
これがあなたの愛が招いた結果です。そしてそれがあなたの望みでしょ?そう僕は認識しています。
それではさようなら。
夏木純平』
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