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悲しいねぇ、辛いねぇ、悲劇だねぇ。
そんなどうでも良い考えしか浮かばない俺は壊れているのか正常なのか。しかし、その答えを知るのは人でも動物でも神でもなく、俺でもない。永久に闇の中。それを初めて自分自身で認知した時、どうなってしまうのだろうか。またそう考えるだけで欲情してしまう。
やはりこれは性癖なのか。
なんて続けざまに仕様も無い事を考えつつ、大切な君に答えを告げた。
「――殺してしまえばいいんだよ。ま、もう死んでるんだけどね」
力を抜いた右手からスルリと抜け落ちた君の顎から上は、綺麗な断面となって俺に中身を見てくれとせがんでくる。
が、そんな事をしても何の得も無い。
だって――。
「君は俺の妹を傷つけたのだから」
罪状は単純なんだ。分かってくれ。鬼を怒らせるな。
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