難民

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「起床っ」 まだ薄暗い室内に朝を告げる声が響く。 同時に、数十人が就寝できるベッドが蠢いた。 ものの十数秒で規則正しくベッドの右側に少年たちが整列を完了。 「ハイドラ以下30名、起床いたしましたっ」 そう答えたのは少年と青年の狭間の年頃、AC(アドバンスド・チルドレン)部隊隊長、ハイドラだった。 「よろしい、これよりランニングを開始する。装備を整え正門前に集合せよ」 男、鉄鐵士(くろがね てつじ)は淡々と指示を出す。 「また、体調不良者はこの場で名乗り出ろ」
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