難民

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「パパ、ゴミ袋が一杯になりましたっ」 元気な声だ。 歳相応な、少年の声に怯えや、猜疑といった感情はうかがえない。 「よろしい、二袋目を支給する」 まだ早朝で人通りはほぼない。 「パパ、ニコルがいませんっ」 「班長はだれかっ?すぐに探しにいくぞっ」 鐵士は右に左にと大忙しだ。 「………朝っぱらからガキのお守りかよ」
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