衣笠秋乃は狙われている。その1

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50メートル走。一位。 走り幅跳び。一位。 ハンドボール投げ。一位。 反復横跳び。一位。 握力。一位。 持久走。一位。 「……何だよ、あの転校生。化け物じゃねぇか……」 生徒達はその記録を見て絶句する。まさか転校生が軒並み一位を掻っ攫うとは思っても見なかったのだから。 「当然だろ? なんたって、オレは……」 後ろの声に、数十人の生徒が振り向く。そこには星宮龍之介が拳を掲げて立っていた。 そして、彼は高らかに宣言する。絶対的な自信をその目に宿らせて。 「ヒーロー、なんだからな」
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