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手記
ボクの中で彼女が全てだった
一緒に帰るうちにその思いはどんどん増していった
ボクだけでなく
彼女もそうだと思い込んでいた
勇気を出して告白したが玉砕した
それからは一緒に帰ることが気が重くなるほどにイヤになった
彼女にふられたボクは、
復讐の計画を練った
Aちゃんが、ボクに気があることは知っていた
ボクは、
彼女と一緒に帰りたくないこと、
Aちゃんのことが好きなことなど、
ありもしないことを並べ
Aちゃんが彼女をいじめるように仕向けた
彼女がいじめられているときは、
なるべく先生たちの気をひくようにつとめた
そうすることで、
先生たちはいじめの事実に気付きにくくなるし
ボクがいじめを止めに入れなかった口実にもなる
先生たちは、彼女の言葉を信じず
周りもAちゃんたちを恐れ、いじめの事実を隠してきた
この時点で彼女の味方はボクしかいない
もし今、いじめを止め
ボクが再び告白すれば付き合えるかもしれないが
ボクの望みはそうじゃないし、そんなことになればAちゃんが黙っていないだろう
ボクは、
彼女の味方が誰もいなくなったところで告白した
ただし愛の告白ではない
ボクがいじめの主犯だったことを彼女に告白した
彼女には、
世界の全てが敵にしか見えなくなったのだろう
彼女は、ボクの前から姿を消した
そして、Aちゃんも、マスコミたちの追及に心が折れ、
ボクに相談にきたところをボクが「人殺し」と激しく非難すると彼女と同じように姿を消した
CちゃんとDちゃんは、ボクが関わっていたことすら知らない
真相は、ボクとボクの手記の中にしかない
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