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数ヶ月後、私はエルメスの地を王より下げ渡された。ほぼ同時期に王太子サーザンドは王位継承権を破棄(これは予想していなかった)。義妹リィリアは義姉である私からの虐めの事実は皆無と王に怒りを示した。
私は依然冤罪により名誉を貶められたとエルメスはウェルナンデ王国から離反することを宣言した。
「これからはお義姉様が王ですね♪」そうウキウキと言うリィリア。その腕は私の右腕と絡ませている。
「リィリア様!距離が近すぎるんじゃないですかねぇ?」
そう言うバルは荒々しく自らの方に私を近づけようとするが…叶わなかった。
「ちょっ、姫さん!そこで無駄なチートを発揮しないでください!」
「私の力に勝てないあんたが悪い」
「くそっ!」
本気で悔しそうにしているバルを見て私は笑う。
おや、どうやら今日もウェルナンデ王国の使者がやってきているらしい。私によってこのエルメスから取れる蚕の有用性が示された今、ふたたびウェルナンデの地に引き込もうとしているらしい。それを笑顔で追い払う兄様。あ、土下座した。かわいそーに。
あーあ、今日も楽しいことだ。
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