CASE 1 ストーカー -心を病んだ被害者- 1

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 デス・ウィングは、珍しく他人から奇妙な依頼を受けたらしい。 「セルジュ。お前、元々、女のストーカーしていた奴だろ。だから、お前、ストーカーの気持ち分かるだろ? だからさ。ちょっと解決してきて欲しい事件があるんだ。私、なんでも屋とかじゃないからさ」  彼女は、満面の笑顔だった。 「はっ!?」  セルジュは引き攣った顔になる。 †  玄関の前には、大量のゴミが置かれていた。  それに混ざって、猫がゴミを漁っている。蛆がひしめいていた。  瓦屋根(かわらやね)の家だった。  壁には無数の蔦(ツタ)が這っている。  真っ黒なゴシック・ドレスに身を包んでやってきたのだが、服が汚れるのは酷く嫌だなと思いながら、彼は不快そうな顔で、その惨状を見ていた。 「あー。依頼で来たんだけどさあ。ごめんくださーい」  セルジュは玄関のチャイムを鳴らす。  汚らしい住宅だった。一応、庭はある。  中から、人が顔を覗き、セルジュを見ていた。  おはいりください、といったような顔が聞こえた。  玄関のドアが開かれる。  セルジュは漆黒のブーツを脱ぎ、家の中へと入る。…………。  家の中は、禍々しいオーラを放っていた。  しばらく歩いて、セルジュは客室に連れていかれる。     
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