魂の番なんているはずがない

魂の番

僕は環 遥翔(たまき はると)16歳。どこにでもいるような男子高生……といかないのがこの世界。

性別、男女の他にα、β、Ωとあるこの世界は酷いものだ。

αとΩは少数の人数しかいないと言われている。僕はその恵まれていない方だ。そう、Ω。
母がΩだったので薄々気づいてはいたが、確実にΩだとわかった時は結構ショックだった。

初めての発情期は中2のころ。いきなりだったのですごく怖かった。でも最近は慣れてきたと言ったら嘘になるが、高校にまでなると落ち着いて対応出来るようになった。

ただ、母がたまに話していた魂の番は未だに信じていない。そんなおとぎ話のようなことがあるはずはない…と思っていた。