忘却

出会

団体さんをバス入り口で待ち受ける
一人 一人挨拶をする
(おはようございます)
30数名 少しゆとりをもってこの人数
このバスが5台 一斉に発車となる
私が受け持った方々は ほぼ35～50代だった
良かったとホッとした

(おはようございます これから皆様を乗せて走るガイドを勤めさせて頂く石塚香里です
宜しくお願いします そしてドライバーは安全第一な三上貴文です 宜しくお願い申し上げます)

(今から30分程で高速と入りますが 東京はね皆様御存知だとは思いますが 昔の江戸の話を少々)

(お！いいね )
(ありがとうございます)

(華やかで、濃密な大都市・東京。わたしたちが知る今日の姿になる前は｢江戸｣と呼ばれる小さな漁村だったんですね

今や1300万人以上が住む日本 1630年代までに、江戸の人口は15万になったそうです)

話は続き 後少しで高速って時に 私はいつもあの歌を唱う

すると必ず年輩の御客様からは 懐かしいとの声を戴く
学生の時にガイドさんが歌ってたよ～とか

そんな時若い？男性が
(その歌知ってるよ 小さい時聞いた事ある)

私はその男性を見た時 一瞬ドキッとした 似てる…元彼に
世の中似てる人がいるもんだな 忘れかけた記憶が甦ってきた

(小さい頃ですか？TVか何かで？)
(祖母が良く歌ってた…)

あの人も同じ事言ってたな…
(石塚さん 石塚さん…)

小声で知らせるドライバーの三上さんに指摘を受けた ヤバい…
(失礼いたしました では今から高速へと入ります 皆様座席のシートベルトを確認宜しくお願いします)

念のために 確認に回り 私も座席に付いた
バスは高速に入り30分走り サービスエリアに着いた

(此処でお手洗いを済ませ 次は観光地1に着き 昼食となります 30分 大丈夫ですか？では行ってらっしゃいませ)

(足元気を付けて下さいね)

観光地1で案内をして 近くにあるお店で昼食を取る 再びバスは観光ホテルに向けて走り出した

団体さんを降ろした後 忘れ物はないか確認した後 私たちガイドとドライバーはビジネスホテルへと向かった

(疲れたよ シャワー浴びて寝たい…)
(夜はロビーに7時集合ね)
(ハーイ)