新恋

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新恋

世の中広いし 似たような名前あるよね 似たような顔もいるよね そうして 再び会う事になった (気持ちいいね~風冷たいけど 気持ちいい) 走る車の窓を前開させた 彼はニコニコしながら私をチラ見しながら運転してる 海に着き 歩こうかと言って浜辺を歩いた (手繋いでいい?) 彼が横に来てそう言った 私は自分から彼の手を握った (香里さんのガイドの姿も良いけど ラフなジーンズも素敵だな) (イヤだ~ オッサンみたいなセリフ フフフ ) (あれ?そう?) 浜辺に腰を降ろし 話をした (祐也さんは) (ゆうや) (プーッ じゃ~祐也は ずっと彼女居なかったの?) (うん 大学の時 少しだけ付き合ったぐらい 香里は?) (私も もう何年も居ない ) 不倫は口が裂けても言えない 裂けても…怖いセリフだ (兄弟とかは?) (兄が一人だけ まだ独身…香里は?) (弟がいる 生意気な弟が) (いいな…) (良くないよ!因みにご両親は?) やっと切り出した… (両親健在 自営業) やっぱり違った 良かった…ホッとした (元々祖父がやってた会社なんだけど 母が後を継いで 後に父も手伝う形に ) (へぇ~そうなんだ 自営業って大変だよね) (香里のご両親は?) (サラリーマン いまでも父は働いてる もう少しで定年だけど 再雇用話もあるし ) (そっか あ!香里見て ほら夕日 綺麗でしょ?) (本当だ 綺麗…初めて見たかも) (写真撮ろうか?) 夕日をバックに私たちは写真を撮った (香里 何か食べて帰ろうか?) (そうだね 今日は私がご馳走するよ) (じゃ鮨がいいな…) (いいよ 時価でも 何でもこい!) (冗談だよ お好み焼き食べ行こう 美味しい所知ってるから ) 何故か楽しい ぐいぐい入って来る祐也が新鮮に映った 車はお好み焼きを目指し走り出した 車の中でも ずっと会話が続いた
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