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紹介
付き合ってる人がいて 今度会わせたいと両親に伝えた
母はそわそわして 楽しみにしてるようだと父から聞いた
会う当日 祐也はスーツに身を包み 何度もネクタイの角度を気にしていた
(そんな 緊張する両親じゃないから…)
(ガクブルだよ ほら手触って)
(イヤだ 汗凄いやん)
ハンカチを差し出し祐也の汗を拭き取った
家に着くと 両親は玄関前に立って 私たちを待っていた
(いらっしゃい お父さんたら 出迎えないと と言ってさ)
居間で挨拶をする祐也はかなり緊張していた
(祐也さん 楽にして…)
(そうだよ 楽に 楽に)
(ハッ ハイ)
(母さん 祐也くんにビールを)
(ちょっとお父さん 車!車で来てる)
(お前が運転するんだよ)
(いただきます あ!その前に 今香里さんとお付き合いしてますが えっと!ゴホン 結婚を考えてます あ!イヤ 結婚します 香里さんとの結婚を許して貰えないか 違う!香里さんを僕に託して下さい)
祐也は下に座り直し 頭を下げた
(……祐也くん 頭上げて 香里が幸せになれば 私たちは何も言わないよ な!母さん)
(そうよ 親は子供の幸せだけを願うものよ さっ!座って じゃビール持って来るわね 乾杯しましょうね)
乾杯の後 昔の話に華を咲かせてた
(あ!そう言えば 弟さんが居ると聞いたんですが)
(直登は今海外なのよ 海外事業部のなんとかって 良く判らないけど アメリカ…結婚式には帰るとか言ってるけどね )
(そうですか 会いたかったなて…僕弟欲しかったからアハッ)
昼食を済ませる頃には祐也は 微酔い気分 元々お酒は強くなく 直ぐに顔に出るらしい
(少し横になったら?)
(でも…)
(気にする事はないよ 寝ていきなさい)
(すみません じゃ…少し)
(香里 祐也くんに毛布か何かを)
数秒も経たないうちに 祐也の寝息が聞こえた
台所で 母と一緒に後片付けをしてると
(香里 幸せにして貰うのよ 仕事は程々に あなたが明るく振る舞えば きっと家庭は大丈夫 祐也さん見てると 昔のお父さんみたいだわ…同じように緊張してね フフフ)
(へぇ~お父さんもね…)
暫くして 祐也が起きた
(あ…すみません 僕とした事が)
(大丈夫?そろそろ帰ろうか?)
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