3742人が本棚に入れています
本棚に追加
/551ページ
「馨……」
どんなに優しく抱かれても、どんなに甘く名前を呼ばれても、愛されてるなんて思っちゃダメ。
この人が欲しいのは私の身体。
私が欲しいのは共犯者。
「馨……」
「や…………あ……」
頭ではわかっていても、心は言うことを聞かない。
彼が私の奥に触れる度、嫌な予感がこみ上げる。
好きになんかなっちゃダメ――。
「馨……」
何度も名前を呼ばれて、何度も絶頂に導かれ、何も考えられなくなって。私はただ必死に彼にしがみついていた。
「雄大さ――」
雄大さんに――――。
最初のコメントを投稿しよう!