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また被る声。 光と二人でゲラゲラ笑っていれば、そこにそっと二人の女の子が近づいてきた。 「あの、良かったら連絡先交換しない?」 「…別にいーけど…」 「えっと、私も!」 「あ?」 「二人ばっかりズルい!私も!」 「………」 いつの間にか女の子達に囲まれ、それぞれの香水の匂いに思わず眉が寄る。 めんどくせぇな…無視して帰るか? そこまで考えたとき、横から伸びてきた手に顔を捕まれた。 「んー…」 「!!」 「きゃ…!」 なんだこの女…酔ってんのか? 視界に映るのは長い前髪と伏せられた瞼、そして作られた睫毛。 唇に触れる柔らかい感触。 「ち、ちょっと離れなさいって!」 顔を赤らめながら止めようとする女の子達を無視して、その酔っぱらいはグイグイと唇を押し付けてくる。 思わぬ展開に固まる…が、俺だって健全男子。 仕掛けられれば返してしまう。 軽くチュッと唇を吸い返せばピクッと細い肩が震える。 「ん…はい、おしまい。離れてくれる?」 そう言って軽く頭を撫でれば、ポーッとしていた女の子はフニャッと笑いその場にコテンと倒れて眠ってしまった。 酔うと『キス魔&寝落ち』する子ってリアルでいるんだな。 周りのざわめきを他所にそんなことを考えていれば… バシッ! 「ってぇな!何しやがる!」 光のでかい手に頭を叩かれたー。
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