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【合コン2】 なーにが『当たりがいねーな』だ。 女の子に囲まれてデレデレしやがって… そうして目の前で起こったキスシーンに、咄嗟に手が出てしまった。 「いってぇな、何すんだよ光。」 涼やかで切れ長の瞳がさらに細められる。 要の不機嫌そうな声になんとなくイラッとする。 「…酔ってる女の子に何してんだよ。バーカ。」 「ああ゛?向こうから仕掛けてきたんだよ。」 「だからってきっちり応える必要ねぇだろうが!」 「だから途中で止めたんだよ。持ち帰ろうとした訳じゃなし、据え膳我慢したんだから褒められるとこだろ。」 「うわ、さいてー。要さいてー。」 「あ?んだと?」 「さ、い、て、い!節操なし!!」 「はぁ?ざけんな!こんなの男なら普通だろうが!」 「なわけないでしょ!少なくとも吸い返す必要はないよね!!」 「キスされたら応えるに決まってんだろ!」 「んな決まりねぇよ!!」 ダン!! ガチャン!! 思わず叩いたテーブルが揺れ、小皿が跳ね箸が転がる。 「ま、まぁまぁ、二人ともその辺で…ケンカはダメよ、ケンカは。」 「「ケンカしてねぇよ!」」 「ええーーΣ(´□`;)」 千石の叫びは無視して手元にあったビールを一気に煽る。
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