52人が本棚に入れています
本棚に追加
【合コン1】
「かなめちゃん、ひかるん、なんでそんな隅っこで飲んでるの?」
「あ?」
「え?」
合コンに誘われて来たものの、好みの女の子がいるでもなく。
同じように「当たりはないなぁ。」と呟く光と一緒にちびちびと飲んでいれば、ほろ酔いぎみの千石がジョッキ片手にすり寄ってきた。
「別に、隅っこで飲んでるつもりは無い。」
「人数合わせで呼ばれただけだしねぇ。要と飲んだら帰ろっかなって思ってるよ~」
「えー、女の子向こうでヒソヒソ話してるよ~。お前らあやしいって。」
「「何が?」」
声が被る。
その様子に「仲良しだねぇ」とケラケラと笑われた。
あやしいって言われても、普通に飲んでるだけなんだが。
「だってさぁ、二人さっきから顔つき合わせちゃクスクス笑って。見てるこっちがちょっと照れちゃう距離よ?(/-\*)」
「あ?こんなん普通の距離だろ。」
「だよねぇ。」
俺の言葉にウンウンと頷くと、光は「これくらい近付いたら照れて良いよ。」と千石にぐいっと顔を寄せた。
途端に周りから上がる短い悲鳴が耳に刺さる。
「んなな、なんて距離よ!(*/□\*)」
「吐息が掛かる距離?でも千石相手にドキドキしないしなぁ。」
「光、周りが煩いから止めとけ。」
「え?あぁ、ほんとだね。」
「し、心臓に悪いから、いきなりは止めて(*/□\*)」
「「いきなりじゃなきゃ良いのかww」」
最初のコメントを投稿しよう!