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考え。
人生って、ポイントカードだと思うんだ。毎日、寝る直前に、人生の管理員、所謂神様に自分のカードを差し出すと、その日にあった悲しいこと、嫌だったことがポイントになって溜まってく。陰口言われたら3ポイント、親に怒られたら1ポイント……ってね。そして、人はそれぞれ、カードの上限が違う。気が強くて、なんでも水に流せちゃう人は上限が広い。でも、気が弱くて、いつも周りに怯えてる人は上限が狭い。そうやって、どんどん積み重ねていって、最終的に限界に達すると、__人は、死を選ぶ。きっと、自殺の原理って、これだと思うんだ。
そして、私は、だいぶギリギリな状態。周りに悪く言われるのが怖い、そんな性格だから、上限もすぐにやってくる。虐められてるわけじゃない。虐待を受けてる訳でもないの。でも、時々、どうしようもなく「逃げたい」って思うんだ。それはもう、どんな手段を使ってもって思うほど強く。例えば、お兄ちゃんがすごいいい成績取って、褒められてる時。例えば、双子の妹、美香にすごく綺麗な絵を見せられた時。そういう時、すごく強烈に、逃げたいって_死にたいって思うんだ。
でも、私はまだ上限に達してない。だから、死ぬ勇気が出ない。なんだかんだ、理由をつけて、生きてしまう。
今から話すのは、そんな私の、ポイントカードを新しくするまでのお話です。
__それは、暑い夏の日のことでした__
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