72人が本棚に入れています
本棚に追加
そこには同じクラスの榎並花恋という女子もいた。
いつもだいたいは茶色っぽい髪を上の方でお団子にしている元気な女子だ。
「莉緒ちゃん、一緒帰ろ。」
練習が終わって片付けていると花恋がやってきた。
「莉緒ちゃん、吹奏楽興味あったんだ?私クラスで1人だったし、寂しかったんだよ~。
めちゃ嬉しいよ~。」
「うん。めちゃくちゃ好きだよ~。トランペット。明日は持ってくるよ。自分の。」
実際、久々の合奏はめちゃくちゃワクワクしたし、楽しかった。
「じゃ。入部決定だね!明日入部届持ってくるよ~に!」
「そうだね~。絶対持ってくるよ。花恋ちゃん駅まで?私は歩いて帰れる距離だし。駅まで一緒するよ?」
「まじで~?近いのいいなー。わたし結構遠くってさ。通学1時間くらいかかるんだ。駅まで一緒帰ろ。あ、それと、莉緒って呼んでいい?わたしも花恋でいいよ。」
「うん。もちろん!」
こんなにしゃべることあるのかってくらい莉緒と花恋は短い距離でいっぱい話をした。
もうあたりは暗かったけど入学して初めて莉緒は充実した一日を送れた気がしていた。
最初のコメントを投稿しよう!