エピローグ

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 彼を殺して、生きていくことになった私はあのあとすぐ無事に病院で目を覚ました。どうやら二週間ほど意識がなかったらしい。  それは、彼も同じだったようだ。けれど一つ違うのは私が目を覚ましたと同時に息を引き取ったらしい。  あの真っ暗闇な世界で起きたことはただの夢とは思えないほど生々しかった。彼を刺した感覚も最期に抱きしめてくれた暖かさも、全て覚えている。  ねぇ、君の居場所はずっとここにあるよ。ずっとずっと忘れないで覚えているから。だから……君も私のこと、見守っていてくれないかな。  その時、病室の窓から暖かい風がふんわりと入ってきた。それは彼の暖かさを思い起こさせるものだった。
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