序章 ESP能力向上委員会

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炎堂 弾君 自分の部屋で テレビを見終わり 寝ようとした その晩 彼の横になったベッドの真上の天井に 何やら 黒いものが サササ~! と動いているのを見つけてしまい 「なんでやぁ 先週 害虫用の薬 焚いたのに あいつ 出てくるんじゃあ!」と がなるや 机の引き出しから 殺虫剤を取りだそうと起きた瞬間  非情にも 黒いあいつが 何を思ったか  目の前へと 羽根を広げて 飛び付いて来やがったぁ 「ギャー くるんじゃねえよぉー」と叫ぶも 眼前に厭らしい真っ黒なあいつが 失神しそうになり 手を振って 払い除けようとした その時 ボン~! と 何かが弾けたような小さな音がしたかと思うと 何故か 顔のすぐ先に飛んで来てた黒いあいつ 見えなくなっていました ン? なんだぁ? 「どこ行きやがった あいつぅ?」と辺りをぐるぐる 探してみるも 今 そこにいたはずのおぞましいあいつは どこにもいなくなっていて 「消えた? ン なんなんだぁ? まあいいか」と その夜は そのまま 眠りについた 炎堂 弾少年でしたが いったい 何が起きたのでしょうか? まあ その辺は じきに明らかになりますので 彼 炎堂 弾少年について 少し お話しましょうかね まあ 私立最瑛高校は 進学校でもなく また 遊び人養成所のようなところでもなく 一般的なごく普通の高校でして その中で 彼は成績優秀でもなく はたまた 落ちこぼれと言うわけでもなく これもまた 中庸 凡庸クラスの一般的な男子生徒ですね 強いて言えば 小柄な体型からか? 女性徒から 意外に人気はあるものの 彼自身 今のところ そう言うことには 興味なく まあ 足が速く すばしっこいところと なにかに熱中すると 凝り性なところ そして 人一倍 正義感が強いと言うところが 彼の特徴ですかね 顔は まだ 幼さの残る童顔なれど 太い眉とキリッとした眼が印象的  まあ 昭和だったら モテたであろうと言う惜しい顔してますね そんなことはいいから 話を進めろって言いますか? そうですねえ では  もうひとつ 彼に起きた 不思議な出来事を 紹介しましょうかね
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