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両腕は水平にピンと伸ばされ
片足で立って居た。
頭は傾げられ、
目は完全に白目、
長い長い舌をだらーんと垂らして、
片足で立っているのに揺れず、
動きもしない。
まるで
十字架に貼りつけにされたキリストのようだった。
あまりの得体の知れない恐怖に、さすがの俺もビビって、声も出せず呆然としていると、
一緒に上がって来たみんなは、早々と泣き叫んで逃げ出して行った。
俺も恐怖だけに支配されて、恐くなってみんなのあとを追って逃げ出してしまった。
ナオキを置いたまま。
公民館まで、もうちょっとのところまで走って来ると、先に公民館に着いたはずのみんなが、泣き叫びながら逆に引き返して来た。
「なんや?! どうしたんや?」
泣き叫ぶアキヒロを捕まえて聞くと、ガタガタ震えながら、
「ナオキが…ナオキが…」
と言いながら公民館を指差す。
俺は急いで公民館に走って行くと、
「みんな何しとるん? なんでみんな泣きよるん?」
キョトンとした顔で俺に聞いてくるナオキが公民館に居た。
その後、ナオキに何を聞いても覚えておらず、ミツヒコもほとんど覚えていない。
こんな状況だったんだと、説明しても、本当に知らないの一点張り。
第一、境内から公民館までは一本道。
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