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──その後、お風呂で洗いっこしながら1回。
綺麗になったところでお互いのを舐めあって柴谷をまたイかせた。
「ごっくんしてくんないの?」なんてふざけたことを言うので、思い切り不味そうな顔で吐き出してやる。
そのあとベッドに戻ってもう1回。
……柴谷、あえて言おう。
5回も出すとか、お前は十代男子かっ! 絶倫かっ!
毎夜毎夜、違う女抱いといて元気だなっ!!
ひと晩でこんだけヤるとか久しぶりだ。
なんだかんだ私も楽しんだけれど、久々のセックスはあそこがヒリヒリする。もうくたくただ。
時間的には始発が走り出してだいぶ経つ。
一眠りするより帰ろうと、私は服を手探った。
「はぁ……満足されました? 約束、守ってくれますよね?」
「突然、素に戻るのやめろよなー!」
下着を着けながら言う私に、柴谷が呆れ顔でツッコむ。
けれどすぐガシガシと頭を掻いてため息を吐いた。
「あーもう……満足はしてねぇけど、いいよ」
「ありがとうございます」
あんだけヤッといて満足しないとかどんだけ。絶倫こわい。
あ、だからヤリチンなのか、なんか納得。
私が簡単にお礼を言って服を着たのを、ベッドの上で見届ける柴谷。
まだぼーっとしているのか蕩けた表情でこちらを見ているので、
「余韻に浸りたいのもわかりますけど、さっさと着替えて出ましょう」と急かすと、彼はカッと赤くなった。
「ふん。布施なんて、全然たいしたことなかったっ」
「左様で」
膨れながらソッポを向く、その明らかすぎる強がりに、思わずクスリと笑みが漏れる。
こいつがなんで同性にも人気があるのか、少しだけわかったような気がする。
つまり、柴谷は面白い系馬鹿なんだ。馬鹿可愛いというか。
……馬鹿には変わりないけど。
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