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「挿れてあげたいけど、たぶんもう時間切れだろうなぁ」
なんとなくだけど、そろそろ佐藤から怒りの電話がかかってくる気がするんだよな。
あの先輩、いつもちょっとタイミング悪いから。
俺の呟きに、布施がはぁはぁと呼吸しながらこちらを見た。
「でも、柴谷さんが我慢できなくてってお話だったのに」
自分ばっかり悪いっていうより、なんで私ばっかり? とでも言いたそうな顔だ。
「いやー、なんかある意味、大満足しちゃった」
布施が可愛かったからいいや。
今までのツンツンより、ちょっとデレてきたんじゃないかって思う。
精神的に満たされた。
体の方は痛いくらい勃起してて益々ツラくなったけど。
「でもまぁ、埋め合わせはしてもらおうかな?」
「こっちは襲われた上にストッキングを駄目にされたのにですか?」
「う。……それはごめん、本当ごめん」
調子に乗ったことを謝り倒しながら、布施の手を解き解放すると、彼女は仕方なさそうに許してくれる。
そして駄目になったストッキングを脱ぎ捨て下着や服を手早く直すと、こちらに向き直ってちょっと勝ち気な笑顔を見せた。
「いいですよ」
「へ?」
「埋め合わせ。一方的にイかされるのは趣味じゃないの。
やられたら、やられた分だけやり返したいです」
「……それでこそ」
それでこそ、俺の千秋。
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