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「明日は本番なのに、
そんな状態でいいのかよ」
漣先生がふう、
とため息をついた。
「大翔のせいだ」
「えっ?」
「奴が、
仕事にかまけて会いに来てやらないから」
その言葉で、
麗奈の綺麗な眼から涙がツッと流れた。
「それは淋しいだろう。
でも、
今は忙しいだけですぐに会えるよ」
泣いている麗奈はシエル先生の慰めも耳に入らないようだった。
気づくと俺は立ち上がり、
その腕を掴んでいた。
「…リュウ…」
「来い」
「嫌…」
「リュウ、
乱暴はダメだよ」
「あいつの所に連れてってやる!」
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