刹那

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「おやすみ」 「…おやすみなさい」 ふわふわして車に乗り込むといきなり先生に聞かれた。 「機嫌は直ったのか?」 まさか見られていたのか。 顔から火が出そうになる。 「まあ許してやれ。 こういう年だから帰国したからってすぐ抱いてやる元気もないから」 「だい…」 いくらイケメンだからって、 セクハラが過ぎる。 でも恥ずかしくて口答えも出来ない。 だが先生は友達としてヒロト君をフォローしようとしているらしく、 珍しくこんな事を言った。 「奴はお前を大事にしてるから。 それは解ってやってくれ」 「大事に…?」 先生は、 少し前にヒロト君と交わした会話を教えてくれた。
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