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約束通り、
練習が終わるとヒロト君の青い車がリンクの外で待っていた。
「嬉しい、
ヒロト君から家に呼んでくれて」
「…たまにはな」
地下駐車場からエレベーターで上がる時、
彼の方から手を握ってくれた。
指を絡める感触にドキドキして顔を上げられないでいるとヒロト君がふっ、
と笑うのがわかった。
部屋に入り「何か飲むか?」と聞かれて首を横に振ると、
彼は冷たい水をコップに注いで一気に飲み干した。
そのまま隣に腰を下ろすと私の身体をソファーに横たわらせる。
そうして私の目をじっと見つめて、
頬を撫でる。
「…ヒロト君…」
「すべすべだな」
ヒロト君は、
ニットを着ている私の胸に頭をのせて腰に腕を回した。
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