続第一話 四つん這い

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続第一話 四つん這い

瀬戸内海には約300の島があります。 うちの島は しまなみ海道にもなっている島で 泳いで行ける距離に、伯方の塩で有名な伯方島と、瀬戸田レモンが有名な生口島があり、フェリーで30分くらい走ったところに、日本地図から消されていた禁忌の島、旧日本軍がサリンなどの毒ガスを研究製造していた、大久野島があります。 大久野島については、いろいろありすぎてヤバ過ぎて、書ききるにはちょっと時間が無いので、またの機会にします。 今回はうちの島についてのお話です。 うちの島は、周囲の島々からは頭ひとつ抜けて高く、展望台に登れば、360度大パノラマが拡がって、大小30くらいの島々が見渡せます。 春は山全体に植えられた桜で、まるでピンクの桃源郷のような美しさになります。 おかげで観光客も絶えず、今は展望道路も綺麗に整備され、一大観光スポットになっております。 しかし、俺がまだ島に居た頃は、まだガタガタな道で、地元の若者の徘徊スポットでした。 中学や高校の男の子たちが夜な夜なバイクで、頂上にある展望広場で集まって、何をするわけでもなくダベるんです。 その頃の子供たちみんなが通ってた道でした。     
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