続第三話 遠い約束

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どんどん身体の筋肉がなくなっていく恐ろしい不治の病に、いつも笑って真っ正面から立ち向かってた。 幼い頃からの兄貴の大親友で、兄貴たち同級生は、発症してから盆正月関係なく、毎日欠かさずに、やすくんちに行っては励ましてた。 俺もヤスくんにはいつもいつも可愛がってもらって、自慢の兄貴のひとりだ。 「ケンと?約束?」 「…うん。約束したんだ。ケンちゃん気づいてくれてたかなぁ?」 「何を気づくの?……って、俺がおるけぇ、たぶんケンとも直接話せるよ? ちょっとケン起こそうわ。こらケン起きんさい!! ヤスくん来とるで?!」 「……え………はぁ?何を言いよるんなら?…え…や…えっ? 幽霊?!」 後ろに飛びずさる兄貴。 俺は笑いながら兄貴の肩を掴んで ヤスくんに向ける。 「ヤスオミくんやったんよ。ムズムズの正体。俺が肩持っとってやるけん喋ってみ。なんか約束しとったらしいで?」 おそるおそる白い塊に向かって話す兄貴。 俺が持っとるから、見えるし聞こえるはず。 「……ヤス…か?」 「ふふふ。そがいに恐がらんでえぇやんケンちゃん。」 「…幽霊なんか初めてじゃけ、ほりゃぁ恐いわ?」 「約束守りに来よったんよ?気づいてくれた?」 「……約束?……したっけ?」 「ひどいなぁ。僕はちゃんと覚えとったのにー?」 「す すまんっ? 」     
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