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険しい道だったので、よくスタックしたりパンクしたりで、けっこう事故も多かったですね。
まぁ大抵が、先輩に助けて貰ったり、自力でふもとまで歩いて帰ったりと、自分たちで何とか出来る程度のものだったんですけどね。
さて、実はこの山。
神隠しの霊山として言い伝えられておりまして、毎年何人か行方不明になって、必ず最後はこの山にある「妙見さんの祠」で見つかるんです。
突然、島人が姿を消すんです。
なんの痕跡も無しで。
行方不明者が出ると、古いひとたちはみんな口を揃えて言います。
「妙見さんが連れてっとるんじゃ」
だから、行方不明者が出ると、先に妙見さんの祠を見に行きます。
だいたいが見つかります。
が、
見つからないこともあるんです。
行方不明になったひとたちは、いったい何処に行くんでしょう?
ってのが前置きで、
本題はこれから。
これは、俺が中3で、兄貴が高3の夏の話です。
その夜は、月の無い夜でした。
満天の星を見に行こうと、連れたち5人で展望台を目指しました。
その時は軽トラ。
連れが運転して、俺ら四人は荷台。
時おりスピードを出してコーナリングをする連れに、ぎゃぁぎゃあ文句を言いながら、展望道路を登って行きました。
時刻はおそらく深夜1時くらい。
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