続第一話 四つん這い

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木も何も無い岩肌の崖を、白い何かがもの凄い勢いで落ちて来てる。 「何やあれ?! えっ?! 止まった?」 それは、切り立った100メートルくらいの崖の中ほどで、ぴったり止まった。 目をこらしてみても、まだ暗闇なので、白いものとしか判別がつかない。 「なんじゃろ…あれ?」 みんなで呆然と見ていると、兄貴たちが到着しました。 そして、兄貴が凄い剣幕で降りてきて、俺らの軽トラをUターンさせたんです。 「逃げるぞ!早よー乗れ? 」 俺らは訳もわからず、凄い勢いの兄貴たちに言われるままに、軽トラに乗り込みました。 俺らの軽トラを運転するのは兄貴の連れ。 後ろの軽トラにも二人が乗っていて、ぴったりと離れずについて来ていました。 俺らと兄貴は荷台の上。 俺は後ろを気にしながら、肩で息をしている兄貴に 「何や?どうしたんや?」 兄貴は息も絶え絶えで、真っ青な顔で、必死に前を見つめていました。 それに、俺の連れもたまらず口を開いて 「ケンちゃんあの白いのなんやったん?」 「……四つん這いなんじゃ…」 「は?! 四つん這い? 四つん這いって…なにが?」 あまりの突拍子もない答えに、みんな目を白黒させてると、兄貴がゆっくりと話し出しました。     
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