続第一話 四つん這い

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後日、島の古い言い伝えや歴史文献 に載ってないかと思い立ち、島の歴史民俗資料館を訪ねたのですが、それらしきことはどこにも見当たらず、結局分からないままでした。 ただ、 不思議な事に、 あれだけ毎年誰かが神隠しに遭っているにも関わらず、妙見さんに関する資料も、一切見当たりませんでした。 あの山の中に、なぜ妙見さんの祠が在るのかすら、一行も文献が無かったんです。 当時、90歳くらいのおじいちゃんが言ってたことを思い出しました。 「わしらはほんまに苦労して、やっと生き抜いて来たんじゃ。こがな、食べ物も育たん川もない水もない土地で、神さんにすがりながら、やっと生かしてもろうて来たんじゃ。あがいな恐い目は、わしらで終わりでえぇ。お前らはちゃんと生きたらえぇ。」 俺らは、あの時 島の大変な暗部に踏み込んでしまったのかもしれません。
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