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高級ホテルの一室。
煌々と照らすライトの下、逞しい身体に竜の彫り物をした男と、白く引き締まった華奢な身体に曼殊沙華の彫り物をした男が、淫らに睦み合っていた。
しかし、これを果たして『睦み合う』と言っていいのであろうか?
優しい愛の表現に似付かわしくない、それは、激しい野獣の交わいのようであった。
「あ、あ、あぁ――――! 」
「ん、どうだ? 」
「もう、いい加減に……しろっ! 」
悲痛な――しかし、甘い声で鳴きながら、美しい男は身悶える。
その白く輝くような肌は朱に染まり、汗と唾液と、互いの精液に、余すことなく全身が濡れそぼっている。
白濁にドロドロと塗れながら、すんなりと伸びた白い脚がしきりに宙を蹴る。
「う……んっ! も、抜けって……」
美しい男が息も絶え絶えに言うと、彼を犯している男は、愉快そうに嗤った。
「まだまだ、こんなモンじゃないだろう?」
「ムリ――――もう、何も、出ないぃ……あうっ! 」
男は、象牙のように滑らかな白い身体を膝上に抱え上げ、下からズンッと突き上げる。
極限まで深く犯され、もう出ないはずの精が薄まりながらも、美しい男の雄芯から放たれた。
殆ど透明の蜜に、男は舌なめずりをしながら、二っと笑う。
「潮を噴いてくれるほど感じるとは、こっちも犯し甲斐があるぜ」
「あ、あうぅ……ウソ、つく、な……」
ガクガクと裸身を震わせながら、膝の上に抱えられた格好のまま、美しい男は抗議の声を上げる。
「オレ、は――男だ――――潮なんて……」
「これが潮でなくて何なんだ? 」
男はそう言うと、手の平で下っ腹を掬うように撫で上げ、トロトロの体液を広げて見せる。
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