それは大学二年生の時の事…

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「何が違うんですか! あんな事して!」  しかし、少女には聞こえないのか、彼女は平然と火をつけていました。  やがて、その少女はこっちを向くと、ニッコリ笑いました。  すると、それまで少女を見ていた数人の老人たちは、少女に寄っていきました。  少女は、彼らを抱くようにすると、ボクに向かって手招きしたのです。  ボクは、後退(あとずさ)りしながら、 「ボクは……いい……」  すると少女は、老人たちを抱いたまま、燃えるアパートに、まるで吸い込まれるように消えたのです。  まもなくボクは気絶してしまいました。
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