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「えぅ……お腹、空いたぁ……」
児童養護施設とは名ばかりで詐欺も良いところ。異常な大人達はこのやり方を躾と言い張る。
他の子供達は規則を守る『良い子』ばかりで、ペナルティを受ける者は滅多にいない。
そんな子達や施設の大人達から見れば、サリエはルールを破る悪い子なのだ。
馴染めないから悪いのか。
それとも、施設にさえ来なければ別の世界が見られたのか。
いずれにせよ、サリエはこの場所で生きる意味が分からなくなった。
「――いっそのこと死にたい」
もはや泣き疲れて鬱状態になり、泣き腫らした目で銀の柵を眺めていた。疲労のせいで頭がぼんやりし、銀色の床に力なく座り込む。
そのまま鉄格子にもたれかかってため息をついた。
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