続々第一話 音の鳴らないオルゴール

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いつ果てるのか分からない泣き声のループ。 いつしか俺は、オルゴールを両手で抱え込んでうずくまり、泣きながら謝っていた。 ごめんなさい。ごめんなさい。 何もしてあげられなくて、ごめんなさい。 助けてあげられなくて、ごめんなさい。 何度も何度も。 何度も……。 「おにいちゃん。」 「フェンちゃん!」 不意に世界が戻った。 突然 あたたかくて力強い、ふたつの声に掴まれて、この世界に引き戻された。 「……じいちゃん…なんで…?」 顔をあげると、じいちゃんが俺の頭に九字を切っていた。 じいちゃんはにっこりと笑うと 「よかったフェンちゃん。ごめんね。気づくのが遅くなったね。でも、この子たちも悪気があってやってるんじゃないからね。怒らないであげてよ。」 と、俺の抱えていた小さな小箱を取って、そっと本尊の横に供えた。 「…怒らないでって……この子たち…?」 いまだ訳も分からずしゃくりあげながら泣いていた俺に、じいちゃんはゆっくりと昔を思い出すように話しだした。     
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