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◇◆◇
「どーぞ。」
って言いながら先生がドアを開けてくれる。久しぶりに見た先生はやはり格好いい。
「お邪魔…します…」
約束のご褒美の日。
私はご飯を作る為に先生のお家にやって来た。
は、良いけど…よく考えたら私、男の人の部屋とか初めてなんだよね。
ちょっと、いや、かなり緊張する。
メニューはオムライス。
先生に何が食べたい?って聞いたらオムライスが食べたいって言うから。
良かった。得意料理なんだよねオムライス。
自分ち以外で料理するのとか初めてだし、先生のお家のキッチンは簡易的なものだから上手くいくかなって心配したけどそれなりに出来た。
だからオムライスの他にもオニオンスープとポテトサラダも作った。
「どう?」
緊張しながら先生の感想を待つ。
「………美味いっ!」
そう言うとガツガツと一気に食べた。全部残さず。
目の前でモリモリ食べてくれる先生見てたら、いつもより子供に見えて可笑しくなっちゃった。
食後に先生は自分用に珈琲を、私にはミルクティを用意してくれた。
そのままソファーに並んで座って先生が好きだというお笑いのDVD見たり、後は先生が高校生だった頃の話で盛り上がったり。
けれど、楽しい時間はあっという間に過ぎてって……
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