俺と彼女とバイクと、

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俺と彼女とバイクと、

 彼女と俺が付き合いだして3か月、同じ大学のサークルで知り合った。 毎週火曜日はお互いに講義が早く終わるから、バイトに行くまで俺の狭い1Rの部屋で彼女と暫し甘い時間を過ごしている。 ーーーいけねぇ、もうこんな時間 バイトに行く前に彼女を駅まで俺の愛車で送る。 俺の愛車、 そう、50CCの原付バイク。 お揃いのメットを被せてやると決まって彼女は言う。 「髪の毛がぺしゃんこになっちゃう。」 だよなぁ…、あーマジで車欲しいわ。 中古の軽でいいから買いてぇ。 中古の軽を買うにもバイトに行かなきゃいけない訳で彼女との別れを惜しみつつ俺は毎回、言う。 「スカート捲れないよう気をつけろよ。」 俺にはわかんねぇけどゴスロリとかいうファッションに身を包む彼女。 やたらとビラビラしたスカート履いててそんな彼女を後ろに乗せて運転する俺としては気が気じゃねぇ。 「うん、わかってる。」 そう言うと先にバイクに跨った俺の腰に腕を回したかと思うとこれでもかってくらいくっついてくる。 さっきまで触れていた彼女の胸が背中に当たる… やっぱ当分、バイクでいいや。 俺はキーを回しエンジンをかけると駅に着くまでの僅かな時間を彼女と一緒に楽しむ。 俺と彼女と、そしてバイクとーーー アクセルふかすと少しずつ夕暮れていく街の中へ俺達は溶け込んでいった。 【俺と彼女とバイクと、】 終
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