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ある日家の近くの本屋でブラブラしてたら、偶然その子に会った。本が好きなのか聞かれたから好きと答えた。僕の手には現代小説を代表とする作家の本があった。難しそうだねと言うもんだから、確かに慣れていないと難しいかもしれない。それこそライトノベルと比べたらまるで違うよ、同じ小説でもね。ライトノベルも読むのと君が言う。たまにね、友達から勧められたりした時に。若干茶色が入ったロングの髪がドレープを効かしている。それが様になっててつい注視してしまった。君も本を読むのかい。うん、そういう難しいのじゃなくて、なんて言うんだろう、確かキャラクター小説って言ってたかな。こういうの。彼女が持ってた文庫本はよく話題になった本で、僕も読んだことがあった。面白かった。僕もそれ読んだことがあるよ。本当に? 面白い? 前から気になってたんだよね。こういうの女の子は確かに好きそうだなと思いながら、ジェットコースターよりも観覧車の方が好きなら十二分に楽しめると思うよ、と伝えた。じゃあ大丈夫そう、私観覧車の方が好きなんだ。そう笑った顔は、なんだかいつもより数割増しで眩しく見えた。そっか、僕も観覧車の方が好きだよ。そう返した。
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