いざ、学校探検!

1/7
前へ
/60ページ
次へ

いざ、学校探検!

「はぁぁ~、疲れた」 「すっごいため息ね。アイリ」 「だってあの先生、暑苦しいもん…」 私が今話をしているのは、学級長のサキだ。 「まぁ、分からないでもないよ」 ちょっと体育の先生のことで愚痴ってる最中だ。着替えが終わって、4校時の魔法植物の準備をする。 「箒ムズい…」 「あんたの箒の乗り方、超面白かったよ」 そう言われ、教科書をサキに向かって投げる。まぁ、かわされるのは言うまでもない。 「だってさ、何か出来ないんだよ。いつもみたいに翼でパァーッと飛べば…」 「え?なんて?周が煩くて聞こえなかった」 「い、いや、何でもないよ」 あ、危なかったぁ… 「魔法植物かぁ~…ホノカに教えて貰お」 「ほんと、ほんと。ホノカ教え方上手いからね。それに比べてあんたは…頭良いくせして教え方最悪だもんね」 「言わないでよ、あー、忘れたい」 「あたしは面白かったから良いけどね笑」 あんたは面白かったら何でもいいんかい! 「ホノカぁ~」 「なぁに?アイリちゃん。あ、魔法植物得意だから教えようか?」 「さっすがホノカ。いや、ホノカ様、マジ女神」 「アイリちゃん、何言ってるの?」 そう言って、口元を押さえてクスクス笑うホノカ。やっぱり女の子らしくて可愛いな。私なんて、茶髪とか…せめて黒ならなぁ… 「あら、魔法植物も分からないの?あなた。ダサっ笑。席次今回何位よ?まぁ、私に敵わないと思うけど?」 「はぁ、…6位」 「は、はぁ?!嘘つかないでよ!本当はもっと下でしょ?!」 「はいはい、証拠ね…ほら」 そう言ってゴソゴソと鞄から紙を取り出す。 「ほい」 私の見せた紙を、凝視するララ。 そしてキィー!と悔しそうに紙を千切るのだった。悔しいのね、はいはい。 「お前、意外に頭良いのな。びっくりしたわ」 そう言うチサト。クソッ! 「皆して私を馬鹿だと思ってるわけ?私の親友はホノカだけだぁー(TT)」 「何言ってんだ。だってお前の箒の乗り方何て…クククッ笑」 「わ、笑わないでよ」 ちょっとだけ…笑った顔にちょっとドキッとしたなんて、誰にも言えない。 「チサト君の笑顔初めて見たなぁ、私」 「うんうん。あたしも」 「ら、ララはいっぱい見てるし!」 「あんた、お笑いのセンスあるかもよ、アイリ」 そう言って私の肩をポンポンと叩く。 いや、要らないよそんなセンス。それより箒のセンスをちょうだいよ。
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加