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「アイリ様、流石にお戻りください」
「嫌。ぜーったいにい・や・よ!」
召し使いのココに(黒猫)宥められる。
「第一、今日は魔物達とのパーティーなのですよ!」
今日はノワよりもココの方が早かったのね。
ま、関係無いわ。
「back away」
「な!アイリ様!お待ちくだS」
うるさいなぁ
もうココは城に戻した。
あと30秒もすれば(私の)お兄様のノワがくるわ。
この腕につけられた時計の術さえ解ければ、自由になれるって言うのに。
なぜか外せないのよね。お母様ってば、過保護なんだから。
「アイリ様」
ほら、やっぱり来た。
「back a…」
「させません」
「っつ!」
相変わらず、術防止だけは得意ね。
でもっ
「はぁっ!」
ドゴッ
「っつ」
ノワめがけて軌道を描いた華奢な足が…
クリーンヒット。
「魔術だけじゃ、私に勝てないわよ!」
ノワ相手でも、承知しないんだから!
流石お嬢様。いえ、アイリ様。
一時的な肉体強化魔法を使って捕まえ……
「はぁ…またしても、ですね」
さっきまで目の前にいた人を見失うとは。
私の力では一生かかっても…ですかね。
ピピッ
「すみませんレオ様。アイリ様の保護に失敗しました」
「そんなことだろうと思っていた。俺が出向こう。戻れ、ノワ」
「御意」
ふぅ…
本当に厄介な娘だな。
まあ、でもレオ様のオーラ感知なら、時間の問題ですかな。
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