蒼い夢

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あれ? 今さっきまで見ていたはずの夢の消える早さに疑問が浮かぶ。でも、夢とはこんなものだろう、と、言い聞かせ、窓の無い暗い部屋のベッドから飛び降りる。 「おはようございます、アイリ様!」 あぁ、朝から鬱陶しい。 着替えぐらい一人で出来るってば。 「朝食の用意が整いました」 … ボソッ 「ベーコンエッグのマヨネーズ焼き」 「ご名答」 そう言ってお兄様が近づく。 「にいさま、私今から着替えるんだけど」 「おっと、すまない。ladyの着替えかい?それなら僕は先にテーブルに着くとしよう」 さっさとそうすれば良いのに。 面倒臭い人。 「アイリ様、こちらのドレスはいかがでしょうか?」 「こちらのドレスも中々お似合いだと思いますよ!」 だぁーからぁー(-'д-)y-~!!! 「皆部屋から出てけー!!!!」 着替えぐらい自分で出来るっての! 「「キャアッ」」 楽しそうにパタパタと部屋を出ていくお手伝いサン達。 何がそんなに楽しいのか。 起きたばかりの頭をぽりぽりとかきながら、のそのそと支度を始める。 そうだ、今日はベーコンエッグ(マヨ)だった。 そう思うと鼻が擽られ、足早になる。 …良い日になりそう。 そんな予想外れの期待をしながら、堅苦しい席についてパンを頬張る。 …うん、美味しい。
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