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「顧問の先生に言ったら、連帯責任で面倒になるから、私達で解決したい。」
「そうしよう。」
「わかった・・・。」
C先輩の提案に、A先輩もB先輩も同意した。
すぐに、部長と副部長にも連絡して、写真に写る女子高生を探すことになった。
吹奏楽部は全学年合わせて、100人を超える部員数。
とりあえず、同じ学年ではないということだけは確かだった。
なので、この女子高生は、2年か1年ではないかと考えたが・・・・
「わからないな・・・誰かな?」
「うん、私達3年ではないけど・・・」
部長と副部長にも写真を見てもらったのが、誰かわからないと言われた。
仕方ないので、呼ぶ予定ではなかった各楽器のリーダー達にも確認してもらうことになった。
「俺のパートの子じゃない。」
「こんな髪の長い女子はいない。」
「髪型変えたんじゃないか?」
「それなら逆に目立つからわかるでしょう?」
各パートのパートリーダーをに見てもらっても、みんな知らないという。
確認を込めて、A先輩は何度も聞いた。
「この子が誰か、わかる人はいる?」
「・・・。」
A先輩の問いに、みんな困った顔をするだけだった。
常日頃、行動を共にしていることもあり、誰もウソは言っていないとわかった。
そんなやり取りを繰り返しているうち、A先輩の中で1つの疑問が生まれる。
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