狼とモンブラン

７人村 『人狼遊戯』

冬花
『……終わったようだな。

それでは皆、
顔を上げてくれ。

これから
１日目の議論時間に入るぞ』

冬花
『巽、初日の朝は形式的(けいしきてき)に
参加者の一人として、
ゲームマスター（すなわち私だ）が
人狼の襲撃を受けて殺される。

それが開戦の火蓋(ひぶた)と
思ってもらえれば良い』

冬花
（ちなみにここでの説明は
２周目以降は端折るからな）

冬花
『それでは──
自分で自分の死をアナウンスするのも
なんだか変な気分だが……』

ー初日の朝、林(はやし)冬花(とうか)が
　無残な姿で発見されましたー

巽
『冬花ちゃーーん！！！！』

はこね
『冬花ぁあーー！！』

紙音
『キャーとうかー（棒』

中島
『は、林ぃいーー！』

磯野
『何やってんだお前ら……』

子子
『また、唐突なアドリブを……』

冬花
『どうやら、この村には
人間に化けた人狼が
紛れ込んでいるようだ。

村人の皆、議論によって
人狼２体を見つけ出してくれ。

人狼のプレイヤーは、逆に
村人陣営に見つからないよう
最後まで隠れ果(おお)せるんだ』

冬花
『そして、読者の皆様にも
隠れている２体の人狼が誰なのか？
是非、推理しながら
読み進めていただきたい』

冬花
『それでは
１日目の議論時間に入るぞ。

時間は６分、
話し合いを始めてくれ』