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雨の日は渋滞する。
普段、車以外を利用している人達がこちらに流れてきているせいか。
こんなにも車に乗る人がいたのかと、雨の日と週末の外出時によく思う。
「ママー、きょうはくるまがいっぱいだねー。」
助手席に座る息子がワクワクしながら言う。ミニカー好きの息子は嬉しそうに笑う。今は通園の途中だ。
信号が青に変わっても思うように進まず、何度目かの信号待ちだ。
カーオーディオの音楽ばかりが進む。
ボーっと辺りを見渡しながら、いつもは通り過ぎるだけの景色を観る。
ふと、通学中の学生に目が止まる。
傘を肩に乗せ、柄を支えている左手に器用にもスマホを持っている。
そこに写る自分を見ながら右手で髪の毛をいじっているのだ。
学生の頃は可笑しなくらい前髪命で、最大の敵は湿気だった。
またすぐ乱れるのに、必死になって。
車移動が当たり前の今、あの頃のように湿気と闘うことはあまりない。OLでもない私は雨の日は帽子を被ればいいだけだ。
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