プロローグ

2/2
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
 それが、中学2年の夏休み前、祥太郎は 「ちょっと宇宙に行ってくる」 そう言って突然私の前から姿を消しちゃったの。  その日は、梅雨明けしたばかりの青空が続いてた。どこまでも続く青空に、「ひさしぶりね」って飛行機雲がペイント。私は、まだ少し湿った梅雨の名残風を一日中浴びてた。 それだけ覚えてる。 祥太郎のこと 大好きだった。 私 お嫁さんになるつもりだった。 なのに…… だから私は今だに 宇宙へ行った筈の祥太郎を 3股メンズしながら ずっと探してる。 もしかすると 宇宙なんかに飽々して 地球に帰ってるんじゃないかって いつもいつも思いながら 祥太郎を探してる…… これは 中学生だった頃の私と祥太郎のお話。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!