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それが、中学2年の夏休み前、祥太郎は
「ちょっと宇宙に行ってくる」
そう言って突然私の前から姿を消しちゃったの。
その日は、梅雨明けしたばかりの青空が続いてた。どこまでも続く青空に、「ひさしぶりね」って飛行機雲がペイント。私は、まだ少し湿った梅雨の名残風を一日中浴びてた。
それだけ覚えてる。
祥太郎のこと
大好きだった。
私
お嫁さんになるつもりだった。
なのに……
だから私は今だに
宇宙へ行った筈の祥太郎を
3股メンズしながら
ずっと探してる。
もしかすると
宇宙なんかに飽々して
地球に帰ってるんじゃないかって
いつもいつも思いながら
祥太郎を探してる……
これは
中学生だった頃の私と祥太郎のお話。
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