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(ピカッ!!ゴロゴロゴロゴロ!!ドカーン!!ドカーン!!ドザーッ!!ドザーッ!!)
枇杷島一朗が新幹線殺傷事件を起こしてしまった元凶は、22年前の冬の雷雨(あらし)が起こっていた夜に発生した事件にありました。
1996年2月初旬の冬の雷雨(あらし)が起こっていた夜10時半頃のことでありました。
場所は、名古屋市中区大須にあります一戸建ての家にて…
事件は、枇杷島の家に黒い喪服の女が赤ちゃんを連れてきたところから始まっていたのでありました。
(フギャー!!フギャー!!フギャー!!フギャー!!)
黒い喪服の女の乳房(むね)に抱っこされている生後3日目の一朗は、より強烈な叫び声をあげて泣き叫んでいました。
黒い喪服の女は、一朗の実母で3日前に名古屋栄のラブホで発生した殺人事件でドーハンしていた男に殺されてしまったデートクラブ嬢の女の姐貴(アネキ)分にあたる女性でありました。
実の父親は、一朗の義父・久馬(きゅうま)の弟でありますヤクザものの男でありました。
黒い喪服の女は、強烈な叫び声をあげて泣き叫んでいる一朗のことを久馬の妻・きよ子に怒鳴り付けていましたので、きわめて危険な状態におちいっていました。
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