怪奇日蝕(かいきにっしょく)

6/49
前へ
/100ページ
次へ
きよ子と黒い喪服の女は押し合いへし合いの大ゲンカを起こした末に、黒い喪服の女との間に深刻な対立を生んでしまったのでありました。 黒い喪服の女から『裁判起こすわよ!!』と凄まれてしまったことでどうすることもできなくなってしまった枇杷島の家は、オドシに屈する形で一朗を枇杷島の家で育てることになってしまいました。 そのことが原因で、3人の子供たちの人生が大きく狂ってしまったのでありました。 長男・とおる(当時21歳)は、在籍している定時制高校を卒業後も継続して働く予定だった職場を経営者の勝手きままな理由でやめさせられたのでありました。 定時制高校に在籍中に取得していた溶接工乙種の資格がありましたので、卒業後は熱田区内にあります鉄工所へ転職しまして一朗のために働いていました。 長女・きよみ(当時中2)は、翌年に控えている高校受験をあきらめて、卒業後は家事手伝いをしながら年収600万円以上の3高の男性とのお見合い結婚をすることを目標にして過ごしていたので、一朗のためにガマンすることにしたのでありました。 次男のゆうま(当時小3)は、愛知県内で名門の中高一貫校の受験するためにがんばって塾通いをしていましたが、一朗が突然家にやってきたことを理由に塾通いをぱたりとやめてしまったのちに、フツーの中学に進学~卒業後は一朗のためにガマンしてバイト暮らしをしていました。 一朗は、枇杷島の家でどうにか暮らして行くことができましたが、中2の時に一家と不仲になってしまったことが原因で家出~施設暮らしを経て、犬山で暮らしているきよ子の親類の家に養子になっていましたが、親類の家と不仲になってまた家出をしてしまいました。 一朗は、長野県でケーサツに保護されたあと再び枇杷島の家に戻りましたが、一家と不仲になっている状態を抱えたままでありましたので、心は大きく壊れていたのでありました。 そうしたことが原因で、一朗の心は大きく傷ついていました。 2017年夏ごろに、一朗は枇杷島の家の家族と深刻な対立を起こすようになってしまったことから心の闇がさらに拡大していたのでありました。
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加