2人が本棚に入れています
本棚に追加
「え?」
「だって、そんなの……。そのままにしてたらどんな目に遭わされるか」
どんな目に遭うと思っているんだろうか。
寧ろそこんとこ詳しく聞きたいけど。
「ちゃんと書いて。それで、私に見せなさい」
「……いや、それは」
「み・せ・な・さ・い」
「はい」
目が怖いよ。
「それで、どうして私をモデルに?」
「えっと、それは……」
「どうして?」
じわっと近づいてくる相沢さん。
「それは……その、素敵って言うか。魅力を感じたからって言うか……」
「つまり?」
さらに顔が寄って来る。
「つ、つまり?」
「つまり……私が好きって事?」
近い、近いよ相沢さん。
「ま、まあ、それは、そう……かな」
嫌いなら、小説に書こうなんて思わないしね。
「そっかぁ。そうなのかぁ」
満面の笑み、とは今の相沢さんの状態を指すのだろう。
「じゃあ、言って」
「へ?」
「へ? じゃなくてホラ」
「あ、えと……。相沢さんの事が……」
言いかけて俺は固まった。
ちょっと待て、これって……これって……。
「え、どういう……?」
僕を見つめる相沢さん。
さっきより座り姿勢が美しい気がする。
最初のコメントを投稿しよう!