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背筋を伸ばし、太ももの上で手を組んで、顎を引いて真っ直ぐに僕を見つめている。瞬きが多くない?
「……言うの?」
深く、はっきりと相沢さんは頷いた。
「好き……です」
「はい」
にっこり笑って頷く相沢さん。
僕は過呼吸とか動悸異常とかで死にそう。
「じゃあ、小説楽しみにしてるね」
ぴょん、とベンチから立ち上がり、相沢さんは小走りに去って行った。
……と思ったら戻ってきた。
「夏休み、デートだよ?」
「あ、は……はい」
「後、千景って呼んで」
「ち……千景」
「ふふ。じゃーねー」
今度こそ小走りで行ってしまった。
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