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トントン、と背中をつつかれて振り返ると柔道部の鍵田が照れくさそうにしていた。実に気持ち悪い。
「気持ち悪いぞ」
「いやぁ、俺、猫大好きなんだよな。その……どんな猫だった?」
むくつけき大男に頬を赤らめて言われてもちっとも楽しくない。
「……活発で、スレンダーで悪戯好きっぽい感じ?」
「おお、スマートちゃん。いいねぇ」
「もう一回いうけど、気持ち悪いぞ」
「なんでだよ、猫可愛いじゃねぇか。ぶん投げるぞ」
気持ち悪いのはお前だ。
猫は……可愛いさ。
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